半年ぐらい前に本屋に並んでいた本ですが、インターネット社会で情報をオープンにすることの意味を考えさせてくれる本です。
個人情報保護社会な日本の中で、自分の情報をオープンにすることの利点は割とわたしの中ではしっくりきました。特に著者が自分の前立腺癌で起きたことをオープンにしたことの面白おかしい体験談があるんだけれど、このあたりがとってもピンときた。
私も、大学生の終わりぐらいからホームページ(&blog)でいろんなことを書いてきてかれこれ15年、「そんな個人的なことまで、なんでオープンにするの?・・・」と言われることも何度もあったけれど、その根底には、自分の考えていることや体験したことをオープンにすることで、時には笑ってもらえればいいと思うし、時には悩んでいる人にとって「私だけじゃないんだ」とほんの少しの励ましになったらいいというのがある。逆にオープンにしてもらった情報にネットで触れられることで、私もたくさん助けられていることがあると思うのです。それは、みんなのちょっとしたつぶやきも含めて。
先日、人間ドックで緑内障の疑いが出たときにもfacebookに書いたとたん、何人もの経験ある友人からのコメントをもらえて、自分だけでないことにちょっと勇気付けられたりしました。それってやっぱり自らオープンにしたことがきっかけだなぁとしみじみ思ったし。
もちろん、ネットだけでなく、プライベートの交流の中でも、私はちょっと恥ずかしいことも告白しちゃうタイプ。そのときはそれで終わることも多いけれど、何年かたって相手がその状況になって困ったとき、急に連絡をくれて相談にのることもしばしば。誰にも言えず困ったとき、「あぁ、ミカがあんなこと言ってた」と思い出して、何かの力になれたら、ちょっとでも助けになれたら、自分の人生経験も悪くないなって思えたりするかな。
どのくらいオープンにするかのバランスはすごく難しい。自分のことだけならよいが、時には周囲の人に不快な思いをする可能性もあるから。そして、特に女性は居住地や顔が分かると事件に巻き込まれることも多いから、さらにさじ加減が難しいよね。
でも、せっかくこの時代に生きているからこそ、ネットでできるギブ&テイクって、もっと活用したいな、って思ったりしました。