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「さようなら、オレンジ」

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タイトルの「オレンジ」というワードに惹かれて読んでみました。
オーストラリアの田舎町に住む二人の女性のストーリー。ひとりはアフリカ難民のサリマ、夫が出て行ってしまい二人の子供を育てている。もう一人は、夫について来た日本人女性のハリネズミ。二人の境遇の違う女性が、外国語である英語を学びながら、孤独感と戦い自立していく物語。自分がイメージする「外国語を学ぶ」ということより、ずっとずっと必死で重くて力強いものでした。
サリマが生活のために働く精肉作業場の教育係に「だれがあんたを見送ってくれるんだい」と聞かれ「お月さま、霧」「そうかい、ひとりじゃないんだね。よかった」というやりとりが、なんだかとても優しくて、心に残りました。そして、唯一自分から離れない存在として、自分の影を抱きしめるところ。
そんなに長くもなく、引き込まれて一気に読んでしまいました。つぶれてしまいそうな孤独にも、強く生きる元気をもらえる本だと思います。

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